京都市北区にある鹿苑寺(ろくおんじ)は、境内に全身が金ぴかの金閣が建っていることから金閣寺の通称で親しまれています。
京都観光の第一の目的として金閣寺を訪れる人も多いはず。
金閣寺を創建したのは室町幕府3代将軍の足利義満ですが、昭和25年(1950年)に火災で焼失しているので、現在の金閣は当時のものではありません。
鳳凰は助かった
こちらが、鹿苑寺の金閣です。
どこから見ても金色に思えますが、よく見ると一番下の初層だけは金色ではありません。
これは、足利義満の政治的な意図によるものとされています。
そして、こちらが金閣の上にいる鳳凰です。
鳳凰も見事に金色であります。
さて、さきほど金閣は火災で焼失したと述べましたが、屋根の上の鳳凰は火災を免れています。
偶然にも、火災の数日前に修理のため、鳳凰を取り外していたんですね。
ということは、金閣の鳳凰だけは、足利義満が創建した当時のものと思ってしまいますが、そうではありません。
昭和62年に金閣は漆の塗替えや金箔の張替えが行われており、同年に鳳凰も修復が行われています。
黒谷美術株式会社の以下のページによると、現在の鳳凰は3代目で鳳凰の原型をもとに鋳造しているそうです。
したがって、現在見ることができる金閣は、鳳凰も含めて昭和62年の修復後のものなんですね。
ちょっとがっかりな気もしますが、以前より美しい金閣を眺められることを考えると参拝する価値が増したと言えそうです。
金閣は、正面だけでなく後ろからも見ておきたいですね。
正面からだと遠目でしか金閣を見られませんが、後ろからだと比較的近くで金閣を見られます。
屋根の下も、しっかり金箔が張られているのを確認できますよ。
正面からだと、屋根の上の柿葺き(こけらぶき)の茶色い部分しか見えません。
金閣寺を訪れた際は、ぜひ様々な角度から金閣を眺めてください。
金閣を見るだけで、きっと大満足ですよ。
なお、金閣寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。